万城目学『鹿男あをによし』ドラマ化で玉木宏さんの顔が鹿になる衝撃

万城目学『鹿男あをによし』ドラマ化で玉木宏さんの顔が鹿になる衝撃

ドラマ『鹿男あをによし』概要

【放送】2008年1-3月
【制作】フジテレビ・共同テレビ
【原作】万城目学『鹿男あをによし』
【脚本】相沢友子
【演出】鈴木雅之・村上正典
【音楽】佐橋俊彦

キャスト

小川孝信 … 玉木 宏
藤原道子 … 綾瀬はるか
堀田イト … 多部未華子

長岡美栄 … 柴本 幸

溝口昭夫 … 篠井英介
前村さおり … キムラ緑子
名取良一 … 酒井敏也
福原房江 … 鷲尾真知子
大津 守 … 田山涼成

原 和歌子 … 川辺菜月
佐倉雅代 … 藤井美菜
吉野 綾 … 東 亜優
西尾京子 … 江頭由衣

鹿 … 山寺宏一

福原重久 … 佐々木蔵之介

小治田史明 … 児玉 清

あらすじ

第1話 しゃべる鹿の秘密!古都を巡る恋と冒険

小川孝信(玉木宏)は、同僚とのトラブルが原因で勤めていた大学の研究室を追われることに。そして、上司である教授からある女子高の臨時教員になるよう勧められる。なんとも急転直下な展開だが、子供のころからツキに見放されっぱなしの小川には、これも不可抗な“運命”に思えるのだ。

気乗りがしないまま、女子高がある奈良へと旅立つ小川。その途中、電車のなかで服にアイスクリームをベッタリ付けられるという不運な女性を目撃する。その女性こそ、小川の同僚で、同じ下宿に暮らすことになる藤原道子(綾瀬はるか)だった。小川は、下宿の女将(鷲尾真知子)の孫でやはり女子高の教員の福原重久(佐々木蔵之介)から道子を紹介されるが、マイペースで話がかみ合わない道子に初日から振り回される。

翌日、小川は新しい勤務先である奈良女学館の門をくぐる。職員室で教頭・小治田(児玉清)らにあいさつをすませると、担任を務める1年A組の教室へ。見事に女子しかいない教室に気おされつつも、小川は生徒一人ひとりに自己紹介をさせる。そんななか、「堀田イト」という生徒がいないことに気づいた小川は、出席簿に欠席の印を書き込もうとする——と、そのとき、ドアが開いて、堀田イト(多部未華子)が入ってくる。堀田は小川にあいさつもせずにスタスタと席に着く。その態度に腹を立てた小川は、遅刻の理由を説明しろと迫る。すると堀田は、自分の鹿を駅前に停めようとして駐禁を取られたと平然と言い…。

第2話 鹿になっちゃった

小川孝信(玉木宏)は、突然、鹿に話しかけられたうえ、“運び番”に選ばれたとか、日本を救えなどと意味不明なことを言われ、慌てふためいてその場を立ち去る。下宿に戻ると、藤原道子(綾瀬はるか)や福原重久(佐々木蔵之介)がいるいつもと変わらぬ朝の風景があったが、気分は晴れない。
その後、いつもより早く家を出た小川は、再び奈良公園へ出向き、自分から鹿に話しかけてみるが、鹿は反応しない。それに安堵した小川は、ここ数日に経験した奇妙な出来事は、自分が寝ぼけていたか、ただの夢だったと結論付け、自身を納得させようとする。
学校では、自分が受け持つクラスの生徒・堀田イト(多部未華子)との問題があり気が重い。そんな小川を慰めるように、教頭・小治田史明(児玉清)が週末にゴルフの打ちっぱなしに行こうと誘う。
気乗りはしなかったが断りきれず、小川は同行する約束をする。
そんな折、小川は教師たちから奈良女学館と姉妹校である京都女学館、大阪女学館の運動部が対抗で行う“大和杯”と呼ばれる交流戦の存在について聞く。特に今年は、奈良女学館が会場になるため、いい成績を残さなければならないのだと、意気込んで話す教師たちに気おされたような気分になる。
後日、小治田とゴルフに行き少し気分転換ができた小川は、その帰り道、奈良公園へ行き、ゴルフの素振り練習をはじめる。すると、「ここはゴルフ禁止だよ、先生」と、声をかけられる。思わず謝った小川が声のするほうを見ると、そこには2頭の雄鹿を従えた雌鹿がいた。あまりに驚いて声も出ない小川に鹿は、前回の話の続きをしようと話しかける。それでも、幻想に違いないと思おうとする小川に鹿はいら立った態度を見せながら、小川はこれから京都に行き、そこで渡されるものを自分に届けろと言う。それが“運び番”である小川の役目だと告げるが、言っている意味がわからないと訴えると鹿は、小川は何も考えなくていい、しかるべきときにしかるべき相手から渡させるのだからと答える。さらに、その相手は狐の“使い番”で、人間の女性だと教える。そして、彼女から渡されるのは、人間が“サンカク”と呼ぶ物だと言い…。

第3話 今明かされる真実

鹿に“運び番”失格者としての“印”を付けられた小川孝信(玉木宏)は、鏡で見る自分の顔がオス鹿の顔になっていることに驚愕する。ところが、下宿の藤原道子(綾瀬はるか)や福原重久(佐々木蔵之介)は、小川の顔を見ても全く驚かない。どうやら、自分だけが鹿に見えるようなのだ。
思案した小川が、再び鹿と遭遇した場所に立つと、小川を認めたのか鹿がやってくる。すると、小川は鹿に向かって頭を下げ、顔を元に戻してほしいと頼む。しかし、鹿はすべてが終われば小川の願いを1つ叶えてやるから、まずは鼠から人間の間で“サンカク”と呼ばれている“目”を取り戻せと言う。小川は“サンカク”は「大和杯」で行われる剣道部の試合で、優勝した学校に「優勝プレート」として授けられることになっていると、鹿に説明する。それを聞いた鹿は、小川に優勝するよう念押しする。鹿と話すことに慣れてきた小川は、鹿が宝という“目”=“サンカク”がなんなのか、それをなぜ鼠が奪うのか、また、そもそも、鹿は何者なのか教えてほしい、自分には知る権利があると訴える。すると、鹿はこの話を人間にするのは180年ぶりだと言いながら、語りはじめる——。
1年A組にやってきた小川は、窓ガラスに映った自分の鹿顔に衝撃を受け、堀田イト(多部未華子)が欠席していることも大して気に留めない。一方の堀田はその頃、学校の門の前にいて…。
鹿の話を聞いた小川は、“サンカク”をもっているはずの教頭・小治田史明(児玉清)を訪ね、それを見せてほしいと頼む。ところが小治田は、“サンカク”は、学校創立以来60年間「優勝プレート」として使われているため、必要が生じて修理に出されているので、自分の手元にはないと言う。
昼食時、職員室にいた小川は、教師たちの話から剣道部に「大和杯」の出場に必要な5選手が揃っていないことを知る。出場申請が締め切られる明後日までに、あと2人を入部させないといけないのだ。結局、すでに引退している3年生が加わったが、それでもあと1人足りない。何としてでも“サンカク”を手に入れなくてはならない小川は、いてもたってもいられなくなる。
小川は、京都の伏見稲荷神社で京都女学館の剣道部顧問・長岡美栄(柴本幸)に会うと、“サンカク”がどこで修理されているのかを尋ねる。長岡によると、大阪女学館の剣道部顧問・南場勇三(宅間孝行)が、地元の大阪で修理に出すと話していたと言う。
下宿に戻った小川が、藤原、福原らとの和やかな団らんの場にいたとき、テレビニュースが、富士山に数センチの膨張が確認されたと報じた。最近、多発している伊豆の群発地震や噴火との関連が懸念されるというキャスターの話に、小川はいつになく真剣な表情で聞き入り…。

第4話 帰れないふたり

小川孝信(玉木宏)は、突然、剣道部に入部してきた堀田イト(多部未華子)の本心を知りたいと思うが、堀田は大和杯に勝ちたいからとしか説明しない。父親が剣道の道場を経営し、実は自身も剣道の巧者である堀田が稽古を見るようになり、剣道部にはかつてない活気があふれていた。それを見て、藤原道子(綾瀬はるか)は喜ぶが、小川は堀田が何かを企んでいるのではないか、と素直に歓迎できない。
そんな折、小川は練習を見にきた福原重久(佐々木蔵之介)から、大和杯の試合では、開催校が好きなルールを選択する権利があるのだと聞く。剣道部においても、奈良女学館が通常の総当り戦ではなく勝ち抜き戦を選択しても構わないという。つまり、5人の競技者のうち4人が負けても、最後の1人が相手の5人を負かせば、勝てるというのだ。堀田の実力を見れば、勝機もあるとほのめかす福原。小川と藤原は、慌てて姉妹校へルール変更の連絡をしはじめる。
修理中の“サンカク”を盗み出すことに失敗したものの、大和杯で勝てば堂々と優勝プレートである“サンカク”を手にできるチャンスが生まれた小川は、早速、そのことを鹿に報告に行く。ところが鹿は、これ以上の失敗は絶対に許されないと厳しい態度で小川を責める。すると、小川は鹿に頭を下げ、素直にこれまでの失敗を謝る。そんな小川と鹿のやりとりを、恐怖を感じながら藤原が見つめていて…。
その後、職員室にいた小川と藤原のところへ、大阪女学館の剣道部顧問・南場勇三(宅間孝行)が駆け込んでくる。小川たちが決めた大和杯のルール変更を承諾できないというのだ。強豪の京都女学館に勝つために準備を進めてきたものを、いきなり勝ち抜き戦にされては困ると、大きな声で怒鳴り散らす南場。その勢いに押され、小川が総当り戦に戻そうと漏らすと、藤原がそれを拒否。ルールの選択権は開催校にあるのだからと、一歩も譲らない。いつになく強い口調の藤原に、南場は渋々ながら踵を返す。そのやりとりを見ていた学年主任・溝口昭夫(篠井英介)は、ルール変更をギリギリに通知したこと、小川が話を収めようとしているのにそれを台無しにしたと藤原を注意する。それを、教頭・小治田史明(児玉清)が何事か思案しながら見ていたが、やがて、教頭室へ戻っていく。
そんな折、剣道部員が主将の佐倉雅代(藤井美菜)がケガをしたと言って飛び込んでくる。堀田との稽古中に足首をネンザしてしまったらしい。ひどく痛がる佐倉に、大和杯には出られないかもしれないと、思わず本音をもらす小川。すると佐倉は、絶対に出場すると、強い決意をのぞかせる。以前、大阪女学館の剣道部員から、大和杯を辞退すればいいと嫌味を言われたという佐倉は、自分たちは弱いので試合には負けるかもしれないがそれでも逃げたくないと真剣に言う。その言葉を聞き、小川の胸にもある思いがよぎり…。

第5話 奇跡が起きた!!~第一幕フィナーレ~

小川孝信(玉木宏)は、堀田イト(多部未華子)の活躍で剣道部が大阪女学館に勝ったことを誇らしく思い、続く強豪・京都女学館にも勝利しようと意欲を燃やす。藤原道子(綾瀬はるか)や福原重久(佐々木蔵之介)も、予想外の結果に喜びを隠せない。
小川は、京都の剣道部顧問・長岡美栄(柴本幸)といい試合にしようと誓い合う。そして、ついに「大和杯」を“サンカク”を賭けた戦いが始まる——。
学校創立から59連勝を誇る強豪の京都だけあって、京都1人目の先鋒に、奈良女学館は4人目の副将・佐倉雅代(藤井美菜)まで費やすという展開になる。しかも、佐倉はケガを押しての出場と、形勢は断然不利。しかし、堀田同様、「大和杯」を取りたいという強い思いが実を結び、佐倉は先鋒から1本を取る。
奈良はにわかに喜びに沸くが、佐倉はケガのため結局のところリタイアすることに。そうなると、京都に勝つには、大将の堀田が4人抜きをしなければならない。堀田の実力をしても、それは至難の業だ。喉から手が出るほど「大和杯」の優勝プレート=“サンカク”がほしい小川でさえ、どこかであきらめムードだった。そんな小川を、堀田が一喝。大和杯を取る、と強い口調で言うとコートへ進んでいく。
張りつめたような緊張感が漂うなか、堀田は竹刀を構えて京都2人目の次峰と向かい合う。そして、先方が様子見の姿勢を見せたその瞬間、前進した堀田が相手の小手を叩く。これを皮切りに、目にも留まらないほどの俊敏な動きで相手を打ち、堀田があっという間に勝利する。これには、小川も長岡も目を見張るしかない。そして、体格でもパワーでも勝る京都の3人目、4人目も苦戦はしたが堀田は打ち負かす。
その頃、剣道部の活躍を聞きつけた奈良の生徒たちが続々と体育館に集まりはじめていた。「奈良の1年生の大将が、3人を破ってついに京都の3年生の大将に挑むらしい」。そんな噂は、職員室にまで届き、教頭・小治田史明(児玉清)や普段、スポーツに興味を示さない学年主任・溝口昭夫(篠井英介)までもが体育館にやってくる。
そして、ついに大将戦がはじまる。京都の大将は、国体で準優勝したことがある猛者で防具の下からも余裕がうかがえる。一方の堀田は、さすがに疲れを見せはじめ吐く息も荒い。小川は祈るような気持ちで堀田を見つめ…。

第6話 すべての鍵を握る女 第2幕のスタート!

小川孝信(玉木宏)は、「大和杯」の優勝プレート=“サンカク”を鹿に届けるが、あろうことか、それは“目”ではないと言われてしまう。どうやら、鼠にだまされたらしい。鹿が言うに、神無月(10月)になる少し前に、鼠が鹿と狐のところへやってきて、最近、人間たちの間で“目”の呼び方が“サンカク”に変わったと報告した。それで、鹿は小川に「“目”=“サンカク”と呼ばれるもの」と説明したが、それが、鼠が仕組んだトリックだったというのだ。
下宿に戻った小川は、鹿の反応を楽しみにしていた藤原道子(綾瀬はるか)にその話を聞かせ、“目”がなくては、鯰(ナマズ)を鎮めることはできないと投げやりに言う。やはり、自分の人生は肝心なところで失敗するようにできていると、小川は痛感する。
学校へやってきた小川は、堀田イト(多部未華子)が欠席していることに気づく。ところがほどなくして、堀田が入ってくる。小川の赴任の日と同じように、スタスタと無言のまま席に着く堀田。小川もあの日のように注意するが、堀田は顔色が悪くただならぬ様子だ。しかし、小川はそれを大して気にも留めず、“ひどい顔”と評し、早く教科書を出すように促す。すると、みるみるうちに堀田の顔が歪み、涙が頬を伝い落ちる。突然のことに小川は動揺するが、堀田の涙はとめどなくあふれ、ついに、教室を飛び出していく。小川は後を追うが、すぐに見失ってしまう。
堀田の一件は、自分が“ひどい顔”と言ったことが原因だと生徒に責められた小川は、藤原に報告するが、藤原はほかに事情があるのではと推測。そして、鹿の件を持ち出すと、もう1度鹿と話すべきだと促す。やれることはすべてやったし、何か行動を起こしても鼠に邪魔をされるだけだと、小川があきらめたように言うと、味方である狐に協力してもらえばいいと提案する。すると、どういうわけか小川は動揺する。それを見逃さなかった藤原が追求すると、小川は鹿からも狐の“使い番”に会うように言われていたことを明かす。狐の“使い番”は、“目”を鼠の“運び番”に手渡しているから、それが誰かを知っているというのだ。

それでは、狐の“使い番”は誰なのか——?鹿曰く、手がかりは3つあると言う。第1に、“使い番”は女性だと決まっている、第2に、その女性は京都の“狐のは”で小川に“目”を渡そうとしていた、最後にその女性は、“狐のは”で小川に会う以前に、小川の前に姿を現していたと言うのだ。

それを聞いた藤原は、京都女学館の長岡美栄(柴本幸)しかいないと断言。長岡に直接会って、狐の“使い番”かどうか確かめようと意気込むが、小川は賛同しない。
煮え切らない小川の態度にしびれを切らした藤原は、翌日、奈良公園へやって来ると、しゃべる鹿に向い歩きはじめ——。

第7話 謎の少女の正体!?衝撃の事実が明らかに

小川孝信(玉木宏)は、突然、学校を辞めさせてほしいと切り出した堀田イト(多部未華子)の言葉に動揺する。大和杯に勝ったら、どんな願いも聞いてくれる約束だったと言う堀田に、それだけはできないと必死になる小川。すると、堀田は冗談だとサラリと言うと、もう元気になったと表情を和らげ帰っていく。
小川は、そのことを藤原道子(綾瀬はるか)にも報告。堀田を心配していた藤原は安堵する。
ところが、翌日も堀田は学校を欠席。小川が自宅に連絡を入れると、昨夜は自宅に戻っていないことが発覚する。昨夜、自宅に電話してきた堀田は、今夜は友人宅に泊まり翌日そのまま学校へ行くと言っていたという。
そんなところへ、京都女学館の長岡美栄(柴本幸)がやってくる。福原重久(佐々木蔵之介)が声をかけると、長岡は教頭の小治田史明(児玉清)に用があると答える。教頭室でなにやら話しているふたりを見て、小川も藤原も落ち着かない。すると、小治田が出てきて小川に声をかける。なんと、昨夜、堀田が長岡の実家を訪ねてきたと言うのだ。堀田は何か思いつめた様子だったが、何も語らずに出ていってしまったと小川に告げる。
小川は、学校を辞めたいと堀田から相談を受けていたのに、まともな受け答えができなかった自分のせいだと落ち込むが、とにかく、探すことが先決だと、堀田が行きそうな場所を探し始める。
ほどなくして、藤原から連絡を受けた小川が学校へ戻ると、そこには堀田がいた。藤原の行きつけのサウナで藤原に発見された堀田は、家にも帰りたくない、ただ、ひとりになりたいと言う。結局、藤原が自分の部屋に堀田を泊めることに。下宿に来た堀田は何も語らないが、落ち着いた様子だったため、小川は少しホッとする。
翌朝、鹿に会った小川は、鹿から鼠が儀式の邪魔をする理由を聞く。鹿によれば、鼠はひどい被害妄想に取りつかれていて、鹿と狐が結託して自分を仲間はずれにしていると思い込んでいる。しかも、鼠は1度、ヒステリーを起こしたら前後の見境なく無茶をするというのだ。その話を聞いた小川が、鹿と狐と鼠のケンカのせいで日本は滅亡の危機にあるのかと聞くと、1800年も妙な儀式を続けてきた自分たちは感謝されこそすれ、文句を言われる筋合いはないと憤慨する。そこで小川が、それでは何のためにこんな儀式を続けているのかと、核心を突く。すると、鹿は「頼まれたんだよ」と言う。
下宿に戻った小川は、鹿から聞いた話を藤原に報告する。そして、その会話を堀田がじっと聞き入り——。

第8話 辿りついた意外な真実!犯人は貴方だ!

小川孝信(玉木宏)は、藤原道子(綾瀬はるか)、堀田イト(多部未華子)とこれまでの事柄を整理した結果、鼠の“運び番”が、教頭・小治田史明(児玉清)だと確信する。そして、学校に1番乗りで出勤すると、正体を裏付ける証拠になるものはないかと教頭室を物色するが、何も見つけることができない。そんな小川を、ちょうど出勤してきた体育教師の前村さおり(キムラ緑子)が見てしまう。
神無月の終わりが迫り焦る小川に、藤原は小治田に直接聞いてみるのがいいと言うが、そんなことをしてもうまく言い逃れるに決まってると小川。すると、藤原は小川や堀田が鹿から印を付けられて“鹿顔”になっているように、教頭も“鼠顔”になっているのではとひらめく。早速、トイレで小治田を待ち伏せした小川は、鏡に映る顔を見るが、そこにはいつもと変わらぬ小治田がいるだけだった。
そんな折、前村が小治田を呼びとめ、今朝の小川の不審な行動を報告し、無くなっているものはないかと尋ねる。すると、小治田は純金の懐中時計が見当たらないことを明かすが、同僚を疑うべきではないと言い、この件を口外しないようにと前村に約束させる。
授業を終えた小川が職員室に戻ると、雰囲気がどうもおかしい。前村も、学年主任の溝口昭夫(篠井英介)も、小川に冷たい視線を浴びさせ、避けるようにしているのだ。福原重久(佐々木蔵之介)から小川についての噂を聞いた藤原が小川に確かめると、教頭室に忍び込んだことは認めたが、何も盗んでいないと言う。そして、今は自分の疑いを晴らすよりも“目”を取り返すことが先決だと言い、小治田を追い詰めるためにも、自分を敵だと思っている長岡美栄(柴本幸)の誤解を解きに行こうと藤原を促す。
京都女学館へやってきた小川、藤原、堀田を目の前に、長岡は不信感をあらわにする。そんな長岡に堀田が、「長岡先生は、狐の“使い番”なんでしょう?」と切り込む。こんなおかしな話に生徒を巻き込むのはどうかしていると、長岡は小川を非難するように見る。すると、堀田は真っ直ぐに長岡を見据えて「私は鹿の“使い番”です」と、自身の正体を明かす。これに面食らった長岡は、しばし堀田をながめると…。

第9話 最後の対決!運命の夜~日本の行方は?

小川孝信(玉木宏)は、ついに自分が鼠の“運び番”だと認めた小治田史明(児玉清)に“目”を返すように迫ると、小治田は、それを高松塚古墳に隠してあると明かす。小川はすぐに取りに行こうと言うが、許可のない人間は内部に入れないから自分が取りに行き、明日必ず学校へ持って行くと小治田は言う。しかし小川は、その言葉を信じず、たとえ中に入れなくても自分も一緒に高松塚古墳に行くと言って譲らない。結局、小治田が折れて翌日、古墳の事務局が開く時間に現場で待ち合わせることに。小川は確認するように、藤原道子(綾瀬はるか)、堀田イト(多部未華子)、長岡美栄(柴本幸)を見てうなづく。
翌早朝、鹿に会いにいった小川は、“目”のありかを突き止めたと報告する。今日が神無月最後の日で、今日中に“目”を入手して儀式を行わなければ、日本は滅びることになるのだ。鹿は儀式を行うため、小川に午後8時に平城宮跡の朱雀門に来るように告げる。
その後、小川が約束の30分前に高松塚古墳に着くと、向こうから藤原と堀田がやってくる。小川は、学校どころではないと言うふたりと小治田を待つが、約束を15分過ぎても小治田は現れない。しびれを切らした小川が、古墳の職員に小治田が事務所にいないかと尋ねると、職員は小治田という人を知らないと言う。最近、古墳を訪れ、許可を取って内部にまで入ったという小治田の話をすると、職員はそんなことはあり得ないとキッパリと言う。
小治田に騙されたことを悟った3人は、下宿に戻ると小治田が“目”を隠しそうな場所を推測する。あれこれ考えるが、なかなか決定打が出ないそんなとき、いつにも増して大きな地震が起こる。
開店の準備をしていた小料理屋では、食器やグラスが床に散乱してしまう。小川たちも、女将の福原房江(鷲尾真知子)や店員の原和歌子(川辺菜月)と一緒に、地震の後片付けをすることに。そこへ、地震を伝えるテレビのニュースが流れ、飛鳥地方の震度が大きかったこと、土砂崩れが発生した影響で奈良県内各所の道路が通行止めになっていることを知る。
そんなとき、藤原が和歌子のピアスが片方無くなっていることに気づく。どうやら地震で身をかがめたときに床に落ちてしまったらしい。小川たちはしゃがみこんで床を探すが、散乱するガラスの欠片が邪魔をして見つけられない。買ったばかりのものだがあきらめると、残念そうな顔をする和歌子。そのやりとりを見ていた堀田が何かを思いついたように小川を見上げ口を開く。そして、「木を隠すなら森」とつぶやく…。

第10話 二つのキス~冒険の終わりが恋の始まり

小川孝信(玉木宏)は、堀田イト(多部未華子)から受け取った“目”=銅鏡を、平城宮跡の朱雀門近くの草の上にそっと置く。それを、藤原道子(綾瀬はるか)、鹿、鼠が見守る。最後まで私欲をむき出しにした小治田史明(児玉清)は、離れた場所で放心したように座っている。

そして「さあ、儀式を始めよう」という鹿の呼びかけで、いよいよ儀式が始まる—。

草の上に置かれた銅鏡に堀田が大仏池で汲んできた水を注ぐと、水面の中央に映った満月が小さな点となり光を反射させる。それを鹿が舐めると、水が満月に吸い寄せられるように集まり、やがて光る球形となっていく…。想像もしていなかった神秘的な儀式を、小川たちは息を殺すようにして見守る。さらに、鹿から、鹿、狐、鼠と卑弥呼との関係を聞き、いっそう神々しい気持ちになる。やがて、鯰(ナマズ)を鎮めるためのすべての儀式が無事に終わる。

翌日、盗難疑惑は解けたものの、やはり学校にいられなくなった小川は退職することに。藤原は教師たちに反発するが、小川は疑惑が解けただけで十分だとすっきりとした表情を見せる。そして、その後、鹿に会いに行くと、約束どおり自分と堀田の顔を元に戻してくれと頼む。ところが、鹿は叶えられる望みはひとつだけ、つまり、小川か堀田のどちらかの顔しか元には戻せないと言うのだ。それを聞いた小川は激高する。

小川が下宿に戻ると、テレビのニュースが昨夜から地震が起きていないことを伝えていた。福原重久(佐々木蔵之介)は、このニュースに明るい声を出すが、小川も、そして藤原も表情は沈んでいる。

翌日、小川が職員室にいると、突然、堀田がやってきて小川を廊下へ連れ出す。踊り場に来たふたりが壁に貼られた鏡の前に立ち並ぶと、そこには、人間の顔をした堀田と、鹿顔のままの小川が立っている。そこへ来た藤原がふたりの様子をうかがうように見る。鹿から事情を聞いた堀田だが、自分だけが元に戻るのは納得がいかないと言う。しかし小川は、堀田が鹿顔になった原因は自分にあるのだから当然だと言い、さらに、学校を辞めて東京へ戻ることを告げる。無言で小川をにらみつける堀田の目には、うっすらと涙が浮かび、小川はやりきれない表情で立ち尽くす。そんなふたりを見ていた藤原は…。

おわりに

奈良が舞台ということで、原作など何も知らずに見たドラマでした。
多部ちゃんが鹿に乗って通学して駐禁とられて遅刻しました、とか、平城宮跡まで鹿は来ないだろ、とか、いろいろ面白すぎでした。
何より玉木宏さんの顔が鹿になるという、そして、多部未華子ちゃんの顔も!

ドラマの後で原作を読んで、綾瀬はるかさんの役は元々男だったことも知りました。
だから、根本的な部分でドラマと原作は違っているんですよね。
なぜ「藤原」を女性にしたのか謎です。

ドラマもとても面白かったのだけど、原作の方がもっと好みでした。
奈良、京都、大阪の関係。
鹿と狐と鼠。
地震の原因。
サンカクとは?
ファンタジーであり古代の歴史でもある。
とても好きな分野です。
そして、なるほど、そうなのかも!
と、思ってしまったのでした。

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